
養殖漁師のとある一日
養殖漁師のとある一日
夏に入りかけたとある1日の作業風景をレポートします。
6:20~6:30 出社と打合せ
6時少しすぎにスタッフが各々、出社してきます。
6:20ごろから本日の作戦会議。
お茶を片手に、細かい今日の段取りを社長を中心に進めていきます。
この作業内容の確認が肝で、このあとの作業の進捗に影響があります。
今日の作業はまず、網の張替え作業。
6:30ごろから部材積み込み後、3隻そろって出立します。

6:45~7:15 養殖網の交換作業
本日は養殖網の交換作業、スタッフ全員で対応します。
交換する網の端に新しい網を繋いで、反対方向から引っ張るという、なかなかの力仕事です。
ただこれより大きい網になると人力では難しく、今回の網は手で行うギリギリの大きさです。
7:25~7:45 網洗い場で網の洗浄作業
少し移動して、引本浦の養殖事業者が共同で使用しようしている網の洗い場へ移動します。
網を広げて、高圧洗浄機で丁寧に洗い落としていきます。
網には藻や虫が付着しております。
4人がかりで作業するのであっという間です。



7:45〜8:00 グループ分けでタスク開始
ここからは2チームに分かれて作業開始
Aチーム:潜水作業で生簀に入り、稚魚の健康状態を細かく点検します。
稚魚の状態を確認。
泳ぎ方であったり、弱っている個体がないか確認する。
水面では分からない水中の状態を見ることがとても大切です。
Bチーム:給餌作業に備えて、必要な餌の準備と積み込みを行います。
餌は袋体のものもあるが、稚魚向けの餌に関してはスペシャルブレンドに。
これはワクチン直後のストレスを緩和するために一工夫する。
杉本養殖だからこそ、できる工夫です。
8:30~9:00 小休憩

いったんここで小休憩。
この日は夏に入りかけるちょっと気温の高い日。
水分補給はこまめに行います。
もちろん船上や作業中でも、こまめに水分を取ります。
と、休憩をしていたところ資材が届いて慌てて荷受け対応。
休憩後、作業船それぞれに餌を積み込みます。
護岸ホイストがあるので、非常に積み込みが楽です。
9:40~11:15 給餌作業
ここでも2つのチームに分かれ、ブリ、真鯛に給餌していきます。
魚の様子を伺いながら注意深く給餌していきます。
魚の状態に違和感があれば、情報共有していき対策を練っていきます。
真鯛の生簀の様子を見に行きました。
あと数か月で出荷を迎える予定の真鯛たちは、水中で元気よく群れをなして泳いでいます。
生簀の中を大きく円を描きながら泳ぐその姿は、まさに壮観。
水面に差し込む朝日が鱗に反射し、きらきらと輝く様子は、自然の美しさと命の力強さを感じさせてくれます。
これほどの数の真鯛が一斉に泳ぐ光景には、思わず見入ってしまうほどの迫力があります。
11:15~12:00 明日の準備と打合せ

ここから一度ひと区切り。
休憩をしながら、スタッフ全員で魚状態などを中心に報告。
日々の管理に生かします。
また明日の段取りに繋がっていきます。
荷物の片付け、明日の準備などを行う。
その日の仕事によっては、昼過ぎも仕事となることもあります。
今日は昼を少し過ぎたところで仕事が終了しました。
作業を終えて
この日の作業を追ってみると段取りの良さで、仕事の進捗が早いことがとても分かります。
網の張替え作業などは、かなりの重労働ですが手分けして段取り良く進めることにより30分程度、網の洗浄は20分程度で
合わせて1時間弱で作業が終わっています。
これは常々、短時間で効率よく作業を進めることを意識している結果です。
またこの美しい引本浦の景色で作業は息をのみます。
もちろん季節柄の厳しいこともありますが、この大自然に囲まれての作業はなかなか体験できないことです。
